人手不足が進み、将来的には採用が難しくなっていくと考えていました。 問題が顕在化した時に、対策を打つのでは遅いと考えていましたので、この機にフロント業務の自動化・軽量化を図り、フロントクオリティの維持と向上を目指すことにしました。 また、精算業務の機械化はフロントスタッフの研修時間や人材育成の時間も短縮できるという副次的なメリットもあります。教育する側もされる側も教育にかかる時間が削減でき、より実務的な仕事にタイムシフトできます。 業界最先端のビジネススタイルとソリューションを取り入れることで、他社との差別化や競争力の維持・向上を図りたいとの思いからQRコードによるチェックインやスマホルームキーなど新たな”スタイル”の導入も企画しました。スマホの普及度合を踏まえると、 いずれ一般化するサービスですので、いち早くそのサービスを提供したいと考えていました。
エスキオ・ペイメントの導入は、我々の意識改革の一つのきっかけだと考えています。 今までは、チェックイン・チェックアウトは、フロントスタッフの仕事でしたが、精算業務など「作業」として自動化できる業務は機械に任せ、ホスピタリティが求められる業務はフロントスタッフが受け持ちます。 我々はお客様に寄り添うホスピタリティの高い接客スタイルにしていくことを目指していますので、人と機械のマルチチャネルをフルに活用することで、さらにサービスを充実させ、お客様満足度を高めてきたいと思います。
お客様のユーザビリティは確実によくなっていて、スマホのQRコードの読み取りからキー発行まで、多くのお客様が楽しく便利にご利用いただいております。 しかし、キーという、これまでフロントに返却していた物理的なアイテムがないために、チェックアウトをどうしたら良いか迷われているケースがあるようです。 時間の経過とともに緩和されてくると思いますが、アプリや運用の認知度の向上がもう少し必要かもしれません。
QRコードリーダ・NFC対応・クレジットカードのサイン利用など、我々が実現したいことが全て網羅されたハードウェアがあり、しかもその完成度が高く、機能的にも優れていると感じました。また昨今の導入実績を見ても、NCRは勢いがありましたので、NCRを採用することに決定しました。 NCRさんには、我々のイメージする取り組みに対し、先行する欧米ホテル向けに開発・導入してきた豊富なソリューションモデルのベースがあり、NCRから積極的な協力を得ることもできました。 今後、お客様のニーズはさらに多様化・複雑化することが予想されます。そのスピーディーな時代の変化に対し、NCRであればタイムリーでフレキシブルな対応が期待できるのでないかと考えています。
今回の上野御徒町での検証を踏まえる必要がありますが、客層やマーケットの特徴を踏まえながら、他店でも新しい形のフロントスタイル導入を検討していきたいと考えています。 また、今回は精算業務の自動化とキーレスチェックインをテーマにシステム化を試みましたが、旅館業法改正を見据えながらフロント業務の完全自動化にも取り組んでいきたいと考えています。